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春日部市の社会保険労務士田口裕貴事務所〜労務管理・就業規則・給与計算・労働保険・社会保険・障害年金〜 対応地域:春日部市・越谷市・松伏町・杉戸町・宮代町ほか埼玉県全域、関東近郊

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法学部の論文の書き方

ゼミでの報告や、卒業論文など、レジュメや論文を書く機会が非常に多いと思います。
しかし、その書き方がわからず、悩む方も多いのではないでしょうか。
そこで、私なりに、レジュメや論文の書き方をまとめてみました。

@テーマを決める
学部生でしたら、判例百選や○○法の争点シリーズなどの本を見ながら、テーマを探すほうが良いでしょう。

なお、あまり難しすぎるものを選ぶと、当然のことながら、少々苦戦します。しかし、それはそれで良い経験になります。
自分自身のレベルを考えつつ、また、指導教員と相談しつつ、テーマを決めましょう。

また、最新判例を研究するのも良いですが、その判例の論点の方向性が定まっていないものがあります。さらに、その判例が出てから、その判例に対する評釈(解説文のようなもので、法律雑誌などに掲載されています)が出てくるまで少々時間もかかります。
そのため、判例に関する論点整理、学説、判例以外の考え方など、その判例に関連する情報が全くないこととなり、全てを自分で探し出したり作り出す必要が出てきます。
論文作成に慣れるまでは、ある程度メジャーなテーマを選ぶと良いでしょう。

テーマを探すのにおすすめの文献
 労働法:別冊ジュリスト197号『労働判例百選〔第8版〕』(有斐閣、2009年)
      ジュリスト増刊 新・法律学の争点シリーズ7 『労働法の争点』(有斐閣、2014年)
 社会保障法:別冊ジュリスト191号『社会保障判例百選〔第4版〕』(有斐閣、2008年)

A参考文献を探す
上記@で選んだテーマに関する参考文献を探します。
判例百選などでテーマを選んだ場合、そこに記載されている文献には、その文献を作成するに当たって引用した文献が書かれていると思います。
まずは、そこで引用されている論文を探してみましょう。
そして、探し出してきた論文には、さらに引用してある文献が書かれていると思いますので、その文献を探しましょう。
そうしたことを続けていくと、参考文献はかなり集まります。
また、多くの文献で引用されている文献というものも出てきますが、そうした論文は非常に重要なものと考えられます。必ず探し出しましょう。

さらに、図書館にあるようなオンラインデータベース(D1−LawやLEX/DBなど)で判例を検索すると、その判例の評釈にどのようなものがあるか出てきます。オンラインデータベースについては、ほとんどの大学の図書館にあると思いますし、公立の図書館にもあります。埼玉県立図書館や越谷市立図書館でもオンラインデータベースは使用可能でした。
こうしたものも活用して、数多くの参考文献を探しましょう。

B参考文献を読み込みながら、自分の論文の構成を考える
たくさんの参考文献を集めたら、それらを読み込み、どういったことが書かれているのかを理解します。(覚える必要はないです。)
おそらくどの文献にも、何をテーマに論文が書かれているのか、そのテーマのどこが問題なのか、その問題にはどういった考え方があるのか、その考え方にはどういうメリット・デメリットがあるのか、その論文の筆者はどういった理由でどういった考え方を取るのか、といったことが書かれていると思います。
文献を読みつつ、自分が書きたい論点に関する文献の重要事項をまとめていくと、自然と自分の論文の骨組みが出来上がってくると思います。

なお、「法学部のテストの解き方」では論述試験の解答方法を記載しましたが、論文についても、ある程度の流れというものがあります。要は起承転結みたいなものなのですが、それがぐちゃぐちゃにならないように、構成を考えます。
基本的には、
(a) なにをテーマに論文を書くのか
(b) そのテーマの基本事項を書く
(c) そのテーマの問題点を書く
(d) その問題点に対する考え方を書く
   このとき、判例をいくつか引用しつつ、学説も多数探し出すこと
(e) (d)で書いた学説・判例を比較・検討する
(f) (e)を踏まえて、自分なりの考え方を書く
といった流れになるかと思います。
まずは、目次だけでも、考えて書き出してみると、スムーズに論文を執筆することができると思います。

C実際に論文を書き、推敲を重ねる
以上を踏まえて、論文を書いていきます。
一度でカンペキな論文が書けるということは、まずありえません。何度も修正しながら、書いていきます。
(私の場合は、毎回、提出期限ギリギリまで修正に修正を重ねています。)

ここで、論文を修正する場合は、修正前のデータを保存しておくことをおすすめします。
修正したはいいけれども、修正前のほうがよかったといったことも、多々あるからです。
上書き保存をしないで、修正するたびに、あたらしいファイルとして保存する癖をつけましょう。

また、自分ひとりで論文を書いていても、間違いや論理矛盾に気づかないことがほとんどです。
ですから、ぜひ、多くの友人・知人に、書いた文章を読んでもらいましょう。そして、多くの友人・知人と議論をしましょう。
そういうことの積み重ねが、良い論文を生み出すものと思っています。

さらに、指導教員とも、ぜひたくさん話をしてみてください。
少々話しづらいと思われる方もたくさんいるかもしれませんが、せっかくの指導教員なのですから、使わない手はありません。
指導教員でなくても、仲の良い先生はいるかもしれませんから、そういう先生とたくさん話をしてみてください。
別に、論文の話だけでなくても良いのです。雑談からもあたらしいアイディアが生まれてきます。
(なお、私の修士論文は、「雑談の賜物」です。先生との雑談がなければ、修士論文は書けませんでした。)
ですから、時間の無駄だとか野暮なことは言わず、ぜひ、たくさん雑談してください。

初歩段階の論文の書き方のポイントは
・いかに資料を集めて、そこに書かれていることを理解するか
・いかに友達と話をするか
に集約されるのではないかと思っています。
この2つを特に重視しつつ、論文の執筆に取り組んでみてください!!



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